アパレル・ライフスタイル業界での転職にまつわる豆知識
アパレル・ライフスタイル業界での
転職にまつわる豆知識

MDやバイヤーとして経験を積んできた方が転職を考えるとき、職務経歴書にはまず「実績」を書くことが多いと思います。
「売上前年比120%を達成」
「担当ブランドの予算達成率105%」
「粗利率〇%を改善」
「在庫消化率〇%を実現」
こうした数字は、もちろん重要な実績です。
しかし、採用する側が知りたいのは、「その数字をどうやって実現したのか」ということ。
どのような市場や顧客の変化を捉え、どんな仮説を立てたのか。
商品構成や発注、在庫をどのようにコントロールしたのか。
そして、その判断がどのような結果につながったのか。
数字の裏側にある「考え方」と「行動」まで伝えることで、初めてその人の本当のスキルが見えてきます。
採用する企業がMDやバイヤーの実績を見るとき、単純に「売上をどれだけ伸ばしたか」だけを見ているわけではありません。
人事が知りたいのは、「その成果を、別のブランドや環境でも再現できるのか」ということです。
例えば、「担当ブランドの売上前年比120%を達成」
という実績だけでは、その人が何を考え、どのような仕事をしたのかまではわかりません。
一方で、「前年の販売実績と市場動向を分析し、シーズンごとの需要を予測。商品構成と投入量を見直し、週次で売れ筋と在庫消化率を確認しながら追加発注を調整した。その結果、在庫を適正化しながら売上前年比120%を達成した」
と書けば、分析→仮説→施策→検証→改善という仕事のプロセスが見えてきます。
これこそが、人事が知りたい「再現性」です。
■櫛谷 哲史■
WILLWORKS/COO
元ベイクルーズ人事として人事部門の責任者を務め、ベイクルーズグループ内でWILLWORKSを立ち上げる。
現在、WILLWORKSのCOO。
「MDやバイヤーの採用では、もちろん売上や粗利、在庫などの数字を確認します。
ただ、数字だけでは、その方の経験や強みを十分に判断することはできません。
『なぜ、その数字を実現できたのか』を知りたいんです。
例えばMDであれば、どんなデータを見て商品構成を考えたのか。売れ筋や在庫の状況を見ながら、どのタイミングで追加発注や投入調整を行ったのか。
バイヤーであれば、なぜそのブランドや商品を選んだのか。市場や顧客の変化をどう捉え、どのような仮説を持って仕入れを行ったのか。
そうした話を聞いていくと、単に『売上をつくった人』なのか、それとも自分で考えて結果をつくることができる人なのかが見えてきます。
特に重要なのは、その経験が別のブランドや環境でも活かせるかということです。
『このブランドだから売れた』のではなく、『こういう仮説を立て、こう検証したから成果につながった』と説明できる方は、別の環境でも活躍するイメージを持ちやすい。
職務経歴書では、結果だけではなく、その結果を生み出したプロセスまで書いてほしいと思います。そこに、その人ならではの専門性が表れます。」
では、実績をどのように言語化すればいいのでしょうか。
ポイントは、単に結果を書くのではなく、「なぜその結果を出せたのか」まで掘り下げることです。
まずは、売上や粗利、予算達成率、在庫消化率など、具体的な数字で成果を示します。
「予算達成率105%」
「売上前年比115%」
「在庫消化率〇%改善」
など、客観的に成果がわかる数字があると、その実績の大きさが伝わりやすくなります。
ただし、数字だけでは「なぜその成果を出せたのか」までは伝わりません。
次に、その数字を生み出した背景を振り返ります。
MDであれば、前年実績や市場動向を分析し、商品構成や投入量を見直したのかもしれません。
バイヤーであれば、顧客ニーズやトレンドから今後伸長が見込めるカテゴリーを予測し、仕入れを行ったのかもしれません。
「なぜその商品を選んだのか」「なぜその数量にしたのか」「なぜそのタイミングで判断したのか」
こうした判断の根拠まで言葉にすることで、その人の専門性が見えてきます。
最後に、その判断をどのように実行し、結果をどう検証したのかを整理します。
例えば、
「週次で売れ筋や在庫消化率を確認し、追加発注や投入量を調整。その結果、在庫を適正化しながら予算105%を達成した」
と整理すれば、単なる売上実績ではなく、分析力、商品戦略、数値管理、在庫コントロール、仮説検証力といったスキルが伝わります。
大切なのは、「何を達成したか」→「なぜ達成できたか」→「どう成果につなげたか」まで言葉にすること。
ここまで整理できると、その実績は単なる過去の成功ではなく、「別のブランドや環境でも活かせる経験」=再現性のあるスキルとして伝えられるようになります。
MDやバイヤーの仕事では、売上や粗利、在庫など、さまざまな数字を扱います。
だからこそ、職務経歴書でも数字を並べるだけになってしまいがちです。
しかし、採用する企業が知りたいのは、その数字の裏側にある専門性です。
どんな情報から市場を読み、どんな仮説を立てたのか。
その仮説をもとに、商品や仕入れ、在庫をどう動かしたのか。
結果をどう検証し、次の施策につなげたのか。
ここまで言葉にできれば、単なる「実績」ではなく、他のブランドや環境でも活かせる「再現性のある経験」として伝えることができます。
これまで「当たり前」に行ってきた判断や工夫の中に、実はあなたならではの専門性があるかもしれません。
WILLWORKSでは、アパレル業界を知るコンサルタントが、これまでの経験や実績を整理しながら、次のキャリアにつながる強みを一緒に考えています。
「自分の実績を、どう言葉にすればいいかわからない」
「これまでの経験が、他社でも通用するのか知りたい」
そんな段階からでも構いません。
まずは、これまで積み重ねてきた実績を、「再現できる強み」として捉え直してみませんか。
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