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ラグジュアリーブランドの魅力|Stella MaCartney, ファッション界のサステイナビリティのパイオニアブランド(ステラ・マッカートニー)

Stella

ファッション業界で、「サステナビリティファッション」が今大きなトレンドとなっています。「サステナビリティ 」とは「継続可能な」という意味です。ファッションに於けるサステナビリティとは、衣服を作る過程で生じる汚染水や温室効果ガスを極力は排出しないようにする試みや、リサイクル材を積極的に使うという事が挙げられます。このサステナビリティファッションの火付け役ともいえる人物がイギリスのファッションデザイナー、STELLA McCARTNEY(ステラ・マッカートニー)です。今回は世界が注目するサステナビリティファッションのパイオニア、 STELLA McCARTNEY(ステラ・マッカートニー)に迫りたいと思います。

ファッション界で知られるサステナブルラグジュアリーの先駆者、Stella MaCartney(ステラ・マッカートニー)

ステラ・マッカートニーは近年着実に人気を増してきているブランドで2001年創業ということを考えれば、それほど新しいブランドではないですが、他のラグジュアリーブランドの100年以上にもなる歴史を考えれば新進ブランドといってもいいかもしれません。 ステラ・マッカートニーというと、第一にサステナブルラグジュアリーをテーマに語られることが多いですが、デザインやセンスもトップクラスのブランドで、パリコレをはじめプレタポルテでは注目のファッションブランドとして広く知られています。最近では、イギリス王室離脱で話題のメーガン妃が着ている衣装の1つとしてマスコミで紹介されることも多くなっています。ステラ・マッカートニーは、ラグジュアリーファッションに必要不可欠であるはずの毛皮や皮を使わないという選択をしています。将来にわたって持続的に人類が住み続ける地球の環境を守るため、自然素材に引けを取らない代替素材を開発し、ラグジュアリーファッションの素材として採用しています。既成概念の打破に常に挑戦し続けているのです。近年、地球環境の悪化を背景に、その対応策としてもサステナブルの考え方がファッション業界に浸透しつつあります。ステラ・マッカートニーの存在は、サステナブルラグジュアリーの先駆者として、近年ますます注目を浴びているのです。

(参照: LUXIDERS, How Sustainable is Stella McCartney?, https://luxiders.com/how-sustainable-is-stella-mccartney/)

Stella MaCartney(ステラ・マッカートニー)のサステナブル素材への取り組み

毛皮、革を使わない、最先端の代替素材「ベジタリアンレザー」

ステラ・マッカートニーのサステナブルラグジュアリーファッションの特徴は、代替素材の活用とアイテムづくりのイノベーションです。現在、ステラ・マッカートニーは毛皮や革を使わなくともブランドを成功させることが可能であることを証明しました。そのカギとなったのが、ベジタリアンレザーの開発です。ベジタリアンレザーとは、毛皮、革、羽毛を一切使用せず、再生ポリエステルやポリウレタンなどを使って作られる革新的な素材によって実現した最先端の代替素材です。ベジタリアンレザーの実現によって、動物、人、地球環境すべてにとって優しいラグジュアリーファッションブランドが誕生したのです。さらに、ビジネスとして存続し、さらに発展していける世界的な流れをつくっていきました。

(参照:Stella MaCartney, Vegetarian Leather, https://www.stellamccartney.com/jp/ja/sustainability/vegetarian-leather.html)

史上初のバイオファーフリー素材

設立当初からクルーエルティフリー(動物を犠牲にしない/動物由来のものを 使用しない)なブランド精神を貫いてきたステラ マッカートニー。2020年春夏コレクションで発表されたKOBA®ファー フリー ファーは米国デュポン社がエコロジーファーの世界的メーカー、エコペルと共同開発されました。DuPont™を最大100%のSorana®ポリマーホモフィラメント繊維に混紡したことで、ソフトで汎用性があり、長持ちするファーの代替品として商業用には史上初のバイオ原料を用いるフェイクファーとなリました。原材料には再生ポリエステルが含まれており、長い寿命を終えた後、廃棄することなくリサイクル可能な循環型ファッションのループを実現しました。さらに、KOBA®ファー フリー ファーは素材の37%が植物由来のため、従来の合成繊維に比べエネルギー消費量は最大30%、温室効果ガスの排出量は最大65%減少させることに成功しました。循環型の未来を望み、つねに情熱を注いできたステラマッカートニーは次のようにコメントしています。 「新たに開発されたエコフレンドリー(生態系に優しい)なバイオ ファー フリー ファーにとてもわくわくしています。これは、サステナブルでアニマルフリー(動物を犠牲にしない)ファッションという未来に向けまた大きな一歩となることでしょう」 

(参照:Stella MaCartney, Fur-Free-Fur, https://www.stellamccartney.com/jp/ja/sustainability/fur-free-fur.html)

未来のラグジュアリー素材、再生カシミア

2016年以降はステラ・マッカートニーでは、ヴァージンカシミアの使用を中止し、「再生カシミア」を代替素材にしました。ラグジュアリー素材の代表格カシミアですが、その生産チェーンが環境に与える影響は甚大で、ウールの100倍もの環境負荷を及ぼすといわれています。カシミアは1頭のヤギから取れる原毛が少なく、1枚のセーターに約4頭分の山羊毛が必要となる希少マテリアルです。その過剰生産によるモンゴルの草原の砂漠化を防ぐため、ステラ マッカートニーでは再生カシミアへシフトしたました。現在ステラ マッカートニーが採用する再生カシミアは、イタリアのニット工場での生産過程で生じたカシミア廃棄物を再構築して生まれています。再生カシミア製のニットウェアは、従来の最高級カシミアに劣らずとろけるようにやわらかな着心地で、その保温効果も遜色ありません。ほかにもオーガニックコットンやシルク、再生ナイロン、メタルに至るまで、あらゆる素材において環境負荷削減を実践しています。

(参照:Stella MaCartney, Recycled Cashmere, https://www.stellamccartney.com/jp/ja/sustainability/recycled-cashmere.html)

ステラマッカートニー

Stella MaCartney(ステラ・マッカートニー)のエシカルなコラボレーション

adidas by Stella McCartney

2004年にスタートした「adidas by Stella McCartney」は、ステラ・マッカートニーがスポーツラインに進出した記念となるもの。ランニング、ヨガ、スポーツジム、テニス、スイミング、ダンス、ゴルフ、ウインタースポーツなどのあらゆるシーンに対応した特別なウェアを世に送り出しました。 このコレクションが生まれた背景には、これまでのレディーススポーツウェアを変えたいというステラの思いがありました。アディダスとステラのコラボレーションが始まるまでのレディーススポーツウェアというと、ベーシックなカラーと数少ないデザインしかなく、女性が運動をしながらもおしゃれができるという魅力に欠けていたのです。 これを変えるためにより魅力的に、そして最先端のテクノロジーを駆使したコレクションを作りたいと考えたからでした。そして、インスピレーションの源泉は、レディースウェアと同じでナチュラルかつセクシー、そしてモダンなリアルに生きる女性からきています。現代女性のニーズをくみ取り新しいスポーツファッションを生み出しています。 もちろんステラ・マッカートニーの代名詞でもあるサスティナビリティの観点はこのアディダスとのコラボレーションにも浸透しています。素材としてリサイクルした糸やオーガニックコットン、生地を染める過程にも水を全く使わず、アディダスのドライダイ・テクノロジーのような革新性を誇っています。 

(参照: adidas, ADIDAS BY STELLA MCCARTNEY, https://www.adidas.it/adidas_by_stella_mccartney)

Stella × Green Peace

ステラ・マッカートニーは、工業型農業や畜産業によって加速するアマゾンの森林破壊を食い止めるために活動する国際環境NGOグリーンピースをサポートするカプセルコレクション「ステラ×グリーンピース」を発売しました。ステラ・マッカートニーの20周年とグリーンピースの50周年を祝うとともに、地球や野生生物を守るために活動する両者の考えを表現するもので、21年サマーコレクションの一部として販売します。アマゾンの森林破壊は、過去12年間で最大規模を記録し、20年には、ブラジル全体で英国の国土よりも広い面積が消失したとされています。土地は、放牧や畜産飼料用植物の栽培に使われていて、森林破壊により、何十億㌧もの二酸化炭素が空中に放出され、温室効果ガスを吸収できる健康な木々が減少し、気候にネガティブな影響を及ぼしています。グリーンピースはアマゾン地域を含む世界40カ国で森林保護活動を続けてきました。ステラ・マッカートニーは14年以来、森林から資源を調達しない取り組みを続けており、16年に目標を達成しました。現在は使用するビスコースのほとんどをサステイナブル(持続可能)に管理されたスウェーデンの木を使っています。 ステラ・マッカートニーは、「アマゾンをはじめとする大切な森林は、世界中で販売される食肉や乳製品の生産のために破壊されるべきではありません。日々の食事で摂取する肉を削減することは、アマゾンの森林破壊を防ぎ、生命維持に不可欠なエコシステムと地球の気候を未来の世代のために守ることにつながるのです」と語りました。

(参照:Stella MaCartney, Spotlight on: Stella x Greenpeace, https://www.stellamccartney.com/jp/ja/sustainability/spotlight-on-stella-greenpeace.html)

アパレル転職

ファッション性と持続可能であることの両立

ステラマッカートニーは自身のクリエイションについてこう語っています。「私の一番の使命はずっと変わっていません。持続可能な方法を選ぶ代わりに、スタイルやファッション性、品質を犠牲にしないこと。ほかのブランドと肩を並べられる高い水準でなければなりません。これからも、人生を明るく照らすような素敵なものをつくり出したいと思っています。」ステラ・マッカートニーのテーラリングに代表されるメンズウェアの要素と、フェミニニティを融合させたシグネチャースタイルはそのままに、2021年サマーコレクションでは全アイテムの65%をサステナブルな素材で構成しています。真摯にエシカルマインドを貫くステラ マッカートニーですが、彼女の言葉通り、彼女が生み出す世界観はとびきりコンテンポラリーで、ただ純粋に「今」を映し出す洗練に満ちています。真の豊かさとは何か。ステラのクリエイションは、サステナブルな価値観を宿すラグジュアリーこそが、未来を照らすファッションのスタンダードであることに気づかせてくれるでしょう。

(参照: vogue Japan, ステラ・マッカートニーが考えるファッションの未来。, https://www.vogue.co.jp/change/article/stella-mccartney-sarah-mower-interview)

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