アパレル・ライフスタイル業界での転職にまつわる豆知識
アパレル・ライフスタイル業界での
転職にまつわる豆知識
アパレル業界経験者であっても’物流’という職種について耳にしたことはあっても、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。アパレル業界の’物流’は、お客様から直接見える存在ではありませんが、アパレル業界には欠かせない重要な役割を担っている職種です。そこで今回は、アパレル業界に欠かせない物流の仕事内容について、物流の仕事に必要なスキル、役立つ資格、そしてどのようなアパレル企業で物流の職種が活躍しているのかをご紹介していきます。
アパレル業界の物流システムの特徴としては、取り扱う商品が幅広く、類似した商品が多いことを挙げることができるでしょう。そのため、デザイン、カラー、サイズなどの適切な管理を行い、かつピッキング作業を行うことがとても重要になります。また、商品が損傷してしまうというようなことがないようにするためには、適切な品質管理も求められます。例えば、ハンガーラックでの保管や温度の調整などを挙げることができるでしょう。また、商品の箱詰めやタグ(値札)付けなどを行うこともあります。そして近年では、ECに参入するアパレル企業が増えており、実店舗とECの物流システムそれぞれを管理しなくてはならない場合が増えています。
物流とは、物資を供給者から需要者に移動する過程の活動のことを指しますが、一般的には輸送・保管・荷役・包装・流通加工、またはそれらに関連する情報の諸機能を総合的に管理する活動として知られています。ちなみに、ロジスティクスと混同されがちですが、実は違いがあります。ロジスティクスとは、物流の諸機能を高度化し、調達・生産・販売・回収などの分野を統合して、需要と供給との適正化を図るとともに顧客満足度を向上させることが狙いです。また、環境保全や安全対策など社会的課題への対応を目指す戦略的な経営管理としての意味合いがあります。
まず物流の仕事場所は、主に物流倉庫です。まず物流が行う仕事には、仕分けと呼ばれるものがあります。工場から納品された商品や店頭から引き下げられた商品など、物流倉庫には多くの商品が納品されてきます。物流はそれらを的確に仕分けて、どこに何が保管されているかをすぐに分かるよう分類を行います。規模の小さな工場や倉庫の場合、物流の仕分け担当が入荷時検品を兼ねていることもあります。関わる商材によっては、重い荷物を仕分けることもあるので、体力が必要となります。
納品された商品の種類や数量に間違いがないかのチェックや、商品となる服にほつれや汚れ、破損などがないかを確認し、また針などの危険物が混入していないかを入念に調べる必要があります。これらの検品・検針作業は、一見単純で地味な作業に思えますが、怠ると後にトラブルの原因となり、お客様からのクレームを受けてしまうことになります。ミスを防ぐために、出荷時と入荷時に検品、検針作業を行うダブルチェックや、検針器を用いている企業が多いようです。
物流倉庫内から商品を探し出す作業のことをピッキングと呼びます。大きな倉庫の場合、莫大な数の中から探し出すのはとても大変な作業ですが、商品の取り間違えや発送先を間違えると、お客様にご迷惑をかけ、クレームにつながるため、伝票や指示書を入念に確認しながら作業することが重要です。ピッキングは倉庫内を1日に何往復も歩き回るため、体力も必要です。最近ではバーコードを読み取るデジタルピッキングや、ベルトコンベアで流れてきたボックスから商品をピックアップする方式など、より正確で効率の良い方法を導入する企業が多くなってきています。
タグ付けは、ブランド名やサイズなどが記載された札と値札を取り付ける作業です。商品と合致するタグを付けていく必要があるため、正確性とスピードが求められます。
梱包、発送は、ピッキングされた商品が、注文内容との相違がないか確認した後、商品を箱詰めして、注文先に発送する仕事です。商品にシワがついたり、配送途中に商品が損傷したりしないようにするために、適切な梱包作業が求められます。また、梱包方法が商品ごとに指定されている場合もあるので、そのような場合には、指示に従って、正しく梱包することが求められます。
上記で記載した通り、検品や検針、ピッキング、タグ付けなど、倉庫内の作業には丁寧さや正確さが求められる仕事が多いのが特徴です。特に検品や検針作業は、ブランドの品質に関わる重要な工程であるため、素早く丁寧な作業を行うことが求められます。
物流の仕事は、限られた時間内に素早くと仕事をこなすことが求められます。また仕事量も多く、仲間と協力して業務を進めていくことが必要とされ、協力体制が整っていないことで、大きなミスを引き起こすことにも繋がります。そのような仕事の性質上、統率をとり指示を出し、役割分担を明確にして仕事を割り振るスキルが必要です。冷静な判断力と物事を客観的にみることができる能力や、人を動かす力が求められるでしょう。
常に状況が変化する物流管理の仕事は、状況に応じた臨機応変な対応力が求められるでしょう。例えば、「急遽明日までにこの商品をピッキングして、◯◯店に発送してほしい」や「本社指示でこのリストの商品を店頭から引き下げることになった」など物流倉庫では、急な仕事の依頼や店舗から大量の商品が納品されるなど、たくさんの仕事が一気に舞い込んでくることもあります。そのような場合であっても、冷静に臨機応変に状況に対応することが物流の仕事には求められます。
日本ロジスティクスシステム協会が認定する資格で、「物流管理士資格認定講座」を修了し、所定の試験に合格すると「物流管理士」と認定されます。物流管理者および物流技術者に必要とされる物流・ロジスティクス全領域にわたる専門知識およびマネジメント技術を体系的に習得した、物流・ロジスティクスのスペシャリストの育成を目的としています。
(参照:JAPAN INSTITUTE OF LOGISTIC SYSTEM, https://www1.logistics.or.jp/education/clm.html)
日本ロジスティクスシステム協会が認定する資格で、「国際物流管理士資格認定講座」を修了し、所定の試験に合格すると「国際物流管理士」と認定されます。グローバル展開に不可欠な国際物流スペシャリストを育成する事を目的としています。
(参照:JAPAN INSTITUTE OF LOGISTIC SYSTEM, https://www1.logistics.or.jp/education/ilm.html)
日本貿易実務検定協会が実施する検定です。貿易実務のエキスパートとしての能力・知識を客観的に測ることを目的としています。貿易の初歩的な経験、知識レベルのC級、B級、準A級から、高度な経験、知識レベルのA級の4段階で構成されています。
(参照:日本貿易実務検定協会, https://www.boujitsu.com)
アパレル業界では近年、実店舗メインで展開してきた企業がECに参入するパターンが増えています。ECのみの運営であっても、多店舗展開は在庫管理や受注、出荷など物流業務が煩雑化しやすいですが、ここに実店舗が絡むと、物流の仕事はより複雑になります。一方で、煩雑化しがちな物流業務をうまく効率化できれば、実店舗とEC店舗の両方を運営していることは、大きな強みになります。業務を迅速に行い、効率化するためにも、実店舗・EC含め複数の店舗を運営しているような大手アパレル企業では、物流担当者の手腕が問われることになります。
アパレル業界の物流には、様々な仕事が存在します。アパレル業界に興味があり、丁寧さや正確さ、臨機応変な対応能力などを強みとして活かしたい方には、物流の仕事がオススメです。物流の仕事をはじめ、求人数や募集定員の少ないアパレル専門職の転職は、業界の情報を深く収集することが重要です。転職の際は、アパレル転職に特化したエージェントに相談することが成功のポイント。まずはプロのコンサルタントに相談してみましょう。
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