アパレル・ファッション業界では働く=ショップ店員をイメージしがちですが、経験を積むことによって活躍できる、さまざまなキャリアステップの可能性があることをご存知でしょうか?今回は、アパレル・ファッション業界で活躍し続けたい方向けに、めざせるキャリアステップについて紹介していきます。
アパレル・ファッション業界で働いた経験がある人の多くが、異業種でも成功しています。アパレル・ファッション業界の入り口となる店舗で基本となる4つのスキルを習得することは、今後のキャリアステップの可能性を広げるといっても過言ではありません。
お客様のニーズを汲み取ったり、また来たいと思ってもらったりするのに重要なスキルがコミュニケーション力です。短時間で信頼してもらうためには高度なコミュニケーション力が必要となってきます。
多様なアイテムを上手に販売するためには、欲しいと思っているお客様にジャストタイムで販売することが必要です。やりとりの中からお客様のニーズを即座に把握し、適切な商品を提案できる能力があれば、安定して高い売上をあげることができます。
店舗として売り上げを伸ばすためには、スタッフの協力が必要です。部下をしっかりと教育し、自分だけでなく部下もスキルアップさせることで店舗全体の売上も上がります。営業スキルやモチベーションの維持など多方面でサポートできるような部下を育てるマネジメント力はキャリアアップには欠かせません。
キャリアアップしていくうえで、目標売上を達成できるような数字管理能力は必須です。自分の数字、スタッフの数字、エリアもしくは会社全体の数字を把握し、目標とのギャップがあれば原因を特定する作業は目標達成には欠かせないスキルです。
アパレル・ファッション業界で働くと聞くと、接客が主な仕事というイメージがありますが、店舗で働いていく中でマーケティング力やマネジメント力も身に着けることが可能です。現場で培ったスキルを活かして、店舗を統括する役職や本店勤務でより専門的な業務を行うチャンスもあります。そこで、アパレル・ファッション業におけるキャリアパスにはどのようなものがあるのか具体的に紹介していきます。
アパレル店員で実績を積むことにより、副店長という役職に就くことができます。店舗に複数の副店長がいることもあり、接客やオペレーションなど業務単位で責任を負います。自分とメンバー個々の売上を把握しつつ、店舗全体をみる視点が必要になります。店長になるための登竜門であり、マネジメントの資質があるか判断される役職です。
副店長としての実績が認められれば、店長として店舗を任せられます。店舗運営全般を担い、売上スタッフマネジメントなどさまざまなミッションの達成を求められる仕事です。小さな店舗で実績を積むと、スタッフが多い大規模店や会社の売上全体に影響がある重要な拠点をまかされることになります。
店長の上には、エリアマネージャーという役職があります。エリアマネージャーはひとつの店舗ではなく、担当エリア・カテゴリーの全店舗を統括し、複数店舗の売上目標達成を実現するべく高度な管理スキルやエリア全体の士気をあげるマネジメント力が必要となります。
アパレルメーカーや百貨店、量販店などで商品開発から販売計画、予算管理を総合的に行うのが主な仕事です。市場調査や売上の定量分析などから新商品の開発計画を立て、マーケティングプランを立案します。販売促進においては、ブランドイメージに即したプロモーションやキャンペーンを推進。コスト管理や効果測定などで必要となる設計・分析力や的確な判断能力も求められます。
店舗に揃えるべき商品、売れる商品を見極めて生産元から買い付けるのが主な仕事です。セレクトショップであれば、特定のブランドやアイテムなどジャンルを絞って買い付けを任されたりします。デパートや量販店では、複数の売り場を一括して担当することも。仕入れの調整や売値の決定などの業務では、マーケティング知識やリサーチ力を活かせます。
販売計画に基づき、製造における一連の流れを管理するのが主な仕事です。資材調達の際のコストコントロールや、商品の生産量の増減の意思決定など、アパレル企業の経営にかかわる重要な業務に携わります。海外に生産拠点を持つ企業も多いため、外国語を話せる人には有利です。
店長・副店長は店舗勤務ですが、エリアマネージャー以降に紹介した職種は本部勤務になることも多いようです。現場で得た経験やスキルを活かして、マネジメントの幅を広げたり、専門性を高めることができれば、さらなるステップアップの可能性が広がります。
アパレル・ファッション業界へ転職したい方は、将来的にやりたいことを明確にしたうえで、希望の職種に応募することをお勧めします。また、仕事内容には興味があるけれど、今後のキャリアステップが不安という方は、業界に精通したキャリアカウンセラーに相談してみるとよいでしょう。