アパレル・ライフスタイル業界での転職にまつわる豆知識
アパレル・ライフスタイル業界での
転職にまつわる豆知識
アパレル業界を志す方の中には、海外のファッションブランドに対する憧れがその原点という方も多いのではないでしょうか。しかし実際に求職するとなると、外資系アパレル企業で働くためにはどの様なスキルや素養が求められるのか、中々イメージしづらい部分もありますよね。
そこでこの記事では、外資系アパレルブランドの特徴を日系アパレルブランドと比較しながら解説した上で、働くために必要なものを紹介します。
外資系アパレルブランドとは、その名の通り日本国内からではなく、海外発のアパレルブランドのことを指します。イタリアやフランスを始め、ファッションの先進国といえばやはり海外というイメージがあるため、外資系アパレルブランドに憧れを持ち、アパレル業界を志す方も多いのではないでしょうか。
しかし、「外資系」というのはあくまで海外発という定義であり、外資系アパレルブランドにも様々な特徴を持ったものがあります。大きく「ハイブランド」と「ファストファッションブランド」に分類することができるため、それぞれ特徴を見ていきましょう。
「高級な」「高価な」といった意味を表す形容詞を関する事からも分かる通り、ハイブランドとはとは価格帯が高く、世間一般からも高級なブランドイメージを持たれているブランドを指します。
単純に価格が高いだけではなく、長い歴史や伝統を持つものが多く、中には王室御用達といった格式高い箔がついたブランドも少なくありません。量販店などで取り扱われることはなく、高級百貨店や直営店での販売が主になります。また、オーダーメイドやオートクチュールなどの取り扱いが多い傾向にあるのも特徴といえます。
代表的なハイブランドとしては以下の様なものが挙げられます。
・エルメス
・ルイ・ヴィトン
・シャネル
・グッチ
・イヴ・サンローラン
・セリーヌ
・プラダ
・クリスチャン・ディオール
ハイブランドとは対照的に、手軽かつ安価にファッションを楽しむことができるブランドがファストファッションブランドです。ファストファッションとは、トレンドを採り入れながらも短いサイクルで新作を大量に生産販売するファッションブランドや業態を意味します。
路面店やモールへの出店も多く、日常的に触れることも多いでしょう。普段遣いしやすい価格帯で、簡単に高級ショッピング街などに出向かずとも地元でも簡単に入手しやすいため、普段から利用している方も多いのではないでしょうか。
そんなファストファッションブランドの中でも、外資系としては次のようなものが代表的です。
・GAP
・H&M
・FOREVER21
・ZARA
・TOPSHOP
・Abercrombie&Fitch
・ARMANI EXCHANGE
海外発のアパレルブランドである外資系アパレルブランドには大きくハイブランドとファストファッションブランドがあるとお伝えしましたが、これは日系アパレルブランドも同様です。それでは、外資系アパレルブランドと日系アパレルブランドを比較した場合には、どの様な違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
1つ目に、給与面での違いが挙げられます。
日系アパレル企業はベースの給与水準はやや低めで、日本の企業らしく年功序列の中で着実にキャリアアップしていく傾向があります。安定志向の方に向いているといえるでしょう。
一方で外資系アパレル企業は日系企業と比べて給与水準が高い傾向にあり、さらに、給与のうちに占めるインセンティブの割合が高いという特徴があります。そのため実力主義の側面が強く、販売目標金額などの数字を高いレベルで達成できる様なタイプの方は、外資系の方が高い収入を得られるかもしれません。
販売員の場合、勤務中の服装にも日系と外資系で違いが現れます。
日系アパレルブランドはブランドのアイテムを身に着けつつも、コーディネートやメイク、髪型などはスタッフに一任されていることが一般的です。スタッフ自身が着こなしによってアイテムをアピールし、販売に繋がるという側面もあるといえるでしょう。
一方、外資系アパレルブランドでは、店頭では制服が定められている場合も多く、ブランドイメージを損なわないよう、髪型やメイクに関しても就業規則で一定のルールが定められているケースが多くなっています。この傾向はハイブランドで多く見られます。
服装だけでなく、接客スタイルにおいても違いは現れます。
日系企業では比較的カジュアルでラフな接客が主流です。誰でも一度は服を選んでいると、店員さんから気さくに話しかけられたことがあるのではないでしょうか。
これに対し、外資系ファッションブランドでは、より丁寧でかっちりとした接客を行う傾向があります。お客様への話しかけ方や待機中の所作など、接客マニュアルが細かく規定されていることも珍しくありません。
外資系アパレルブランドならではの特徴を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ここからは外資系で働きたいとお考えの方に向け、外資系アパレルブランドで働く上で求められるものを取り上げて解説していきます。
外資系アパレルブランドで働きたいのであれば、英語力は必要なスキルの筆頭として挙げられるでしょう。
日本国内の店舗や百貨店等で働くのであれば、お客様も日本人が中心なので英語力は必要ないのでは?とお考えかもしれませんね。しかし日本国内で働く場合であっても、直営店の店長やエリアのマネージャーなど、責任のあるポジションになると海外にある本社や現地から査察に訪れる社員と英語でやり取りを行う必要が出てくるため、キャリアアップを目指すのであれば英語力も必然的に必要となってくるのです。優れた人材であれば、海外店舗で働けるチャンスに巡り会える可能性もあるかもしれません。
また、販売職ではなく企画や営業、マーケティングなどのポジションで働くのであれば、さらに英語の重要性は向上します。
アパレルに限ったことではありませんが、外資系企業は経営陣の交代や企業買収などにより、突如経営方針が大きく変わることが珍しくありません。また、そこまで大きな変革でなくとも、企業内での変化のスピードが日系企業に比べて圧倒的に速い傾向があります。
そのため、外資系アパレル企業で働きたい方は、変化に対する対応力が求められるでしょう。1つの働き方を身に着けてずっとそれを続けていくというやり方では通用しないため、常に考えながら能動的に動き、次々と訪れる変化に順応していく力が求められます。
これは特にハイブランドにおいていえることなのですが、外資系ハイブランドで働きたい場合、ブランドのコンセプトやフィロソフィーを理解し、それをしっかりと体現できることが強く求められます。
ハイブランドほど長い歴史と伝統を持ち、パブリックイメージも強く定着しているというのはお伝えしたとおりです。そのため、働くスタッフもそのブランドの格式を落としてしまうことが無い様、しっかりとブランドについての理解を深め、お客様に対してそのブランドならではの体験を提供することが求められます。
外資系アパレルブランドの特徴と、働く上で求められる要素を紹介しました。
外資系アパレルブランドは日系アパレルブランドと比較した際に、給与面や働き方、また勤務中の服装といった点で違いがあり、特にハイブランドではブランドの伝統や世間的なイメージなどから来る独自の特徴があります。外資系アパレルブランドで働きたい方は、その様な日系企業との違いを理解した上で、必要なスキルを身に着け、就職活動に臨んでみてください。
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