全国各地にアウトレットがあり、日本人のみならず多くの外国人観光客も足を運んでいます。アウトレットに出掛けると、広大な敷地の中に数百にも及ぶアパレルブランドのショップが建ち並びますが、ここでの仕事内容はどういったものなのでしょうか。
同じブランドだとしても、一般的な店舗とアウトレットの店舗とでは様々な違いがあります。それぞれのタイプとの相性が良いのはどういった人物なのかをご紹介しながら、双方の仕事内容の特徴について解説しましょう。
アウトレットのお店と一般の店舗との違いは、大きく分けると3つあります。具体的にはアイテムの種類やコンディション、販売価格、客層という3点です。まずは各項目が一般店舗と比べてどのように異なるのかを確認しておきましょう。
アウトレットに並ぶ商品と一般店舗に並ぶ商品は明確に区別されます。全く同じ物が売られていると、そこに価格差があった場合に消費者が納得しません。そのため、B級品と呼ばれるアイテムが店頭に並べられるのがアウトレットの特徴です。
少し前までのアウトレットといえばサンプル品などの状態が悪いB級品が並ぶことが普通でした。しかし現在は当時と様子が異なり、在庫が余っているアイテムや、シーズンが変わって型落ちとなったアイテムもアウトレットで取り扱われるようになっています。
一般店舗の場合は、原則として状態の悪い商品や古い商品は取り扱いません。むしろ状態の悪い商品は返品・交換に応じ、A級品だけを取り扱っています。型落ちの商品は原則として無く、常に最新のアイテムを販売することが一般店舗の特徴です。
一般店舗でもセールを行いますが、アウトレットの販売価格は一般店舗のセール価格を上回る値引きを行うことが普通です。ブランドの方針によって異なりますが、アウトレットなら半額は当たり前といったスタイルで販売を行うブランドも存在します。
一般店舗の場合は、正規品やA級品を求める顧客が多く、安さよりも品質の良さを重視する客層が集まりやすいことが特徴的です。一方のアウトレットは、多少の品質の悪さには目を瞑っても、安く正規品を購入したいという客層が多くなります。
外国人観光客が多いこともアウトレットならではの特徴です。例えば千葉県や静岡県の場合、東京都と比べると一般店舗に来客する外国人割合は下がります。しかしそういった都市にあるアウトレットには、東京観光のついでに訪れる外国人観光客の団体も多く、国籍の割合も異なるのです。
仕事内容に関しても、アウトレットとアパレルとでは若干異なっています。アウトレットにあるアパレルで働くスタッフは、普段どんな仕事をこなしているのでしょうか。一般店舗との違いにも触れながら解説します。
品出しをしたり、お客様の要望に応じて商品の案内をしたりといった基本的な仕事内容はアウトレットも一般店舗も同じです。しかし、簡単に言ってしまえば、より直接的な販売に重点を置いた接客を行うことがアウトレットの特徴になります。
たとえば一般店舗の場合、販売中の商品が在庫切れとなっている場合は、近隣店舗から取り寄せたり、注文を受け付けたりして対応します。一方のアウトレットは現品限りの商品を取り扱うことが原則なので、取り寄せなどの手続きを行うことはほぼありません。
前述したように、アウトレットには東京や大阪といった都市部を観光する外国人が訪れる機会が多いという特徴があります。そのため、同エリアの一般店舗と比べると、必然的に外国人に接客する機会が増える傾向にあるのです。
これにより、一般店舗と比べれば、英語や中国語といった外国語の能力が求められることが多くなるでしょう。留学生や外国人就労者など、複数の国の言葉を理解できる外国人が積極的に採用されることが多い点も、アウトレットならではの特色です。
アウトレットは19時までなど早い時間帯で閉店することが多い反面、郊外にあることが多く、アクセスが不便です。都市部から通う人にとっては、閉店時間前にお店を出なければならないことが多いため、遅番ができる人が優先して採用されやすい環境にあります。
ただし、一般店舗では車通勤を禁じているブランドでも、アウトレットには車通勤をして構わないという規定を作っている場合があります。アウトレットの近所に住む人にとっては働きやすく、一般店舗よりも快適に感じることも多いでしょう。
アウトレットのアパレルには、アウトレットにしかない独自の魅力が備わっています。人によっては非常に大きなメリットに感じられる要素も多いため、その中身をじっくりと確認しながら、どの店舗で働くことを希望するか考えてみましょう。
アウトレットの店舗で働いていると、品出しする前の商品を自分自身で購入するチャンスが与えられる場合があります。意外な掘り出し物を約安でゲットできますから、自社ブランドが好きな方にとっては非常に魅力的と言えるでしょう。
アウトレットでは、誰に対しても入荷する商品の情報を宣伝しないことが普通です。客としての立場では、欲しい商品がそもそも入荷するか否かも分かりませんが、店員になってしまえば、顧客の目に留まる前に購入してしまうチャンスがあります。
出社時間前や勤務後にアウトレットの中にある他店を回り、欲しい商品を購入することができます。大型のアウトレットなら、アパレルのみならず雑貨や食品、化粧品も手に入りますので、身の回りの品々や消耗品を格安で手に入れることが可能です。
他店のスタッフと仲良くなれば、入荷に関する情報のやり取りができるようになるかもしれません。いつ何が入荷するのかといった内部事情を事前に知ることができれば、一般のアウトレット利用者よりも優位性を持って欲しい物を見つけられます。
一般店舗とアウトレットでは、客層が明確に異なります。好例となるのは外国人のお客様でしょう。英語や中国語などを使ってやり取りする機会が圧倒的に多くなりますから、仕事を通じて外国語スキルを高めたい、外国文化を取り入れたいという方にはぴったりです。
また、ブランド側としても、客層の違いに対応できるような事前教育を施すことがあります。アウトレットのスタッフ専用に高度な研修を行っている企業もあり、アウトレットを辞めた後も積極スキルや経験を自分の物にすることが可能です。
アウトレットと一般店舗とでは、取り扱う商品や販売に関連するスタイル、そして客層が大幅に異なります。そのため仕事内容にも若干の違いがあり、外国人観光客と接する機会が増えることもアウトレットならではの特徴です。
日ごろからアウトレットに通えるというメリットを生かし、欲しいアイテムを格安で手に入れたり、他店の商品を安く購入できたりすることも魅力的でしょう。また、専門の研修を受けられる場合もあり、アウトレットでの勤務経験を自身の財産にすることもできます。
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