アパレル・ライフスタイル業界での転職にまつわる豆知識
アパレル・ライフスタイル業界での
転職にまつわる豆知識
サステナブル(Sustainable)とは、本来「維持できる」「耐えうる」「持ちこたえる」を意味する形容詞です。ただし近年では地球環境の持続可能性、人間社会の文明、経済システムの持続可能の意味や概念として一般的に用いられるようになりました。
それは地球の環境を壊さず、資源も使いすぎず、未来の世代も美しく、平和で、豊かな地球でずっと生活をし続ける社会のことです。しかし、それはとても難しいことで例えば、地球温暖化の問題。産業革命以降、大気中の二酸化炭素(CO2)の濃度は急上昇してきました。経済活動による二酸化炭素の排出量の急増が主因と考えられており、それにともない世界の平均気温も上昇傾向にあります。このような地球温暖化は世界各地に気候変動をもたらし、集中豪雨や温度上昇などといった異常気象を引き起こすなど、各国で深刻な影響が出ています。
実はファッション産業は石油産業に次いで世界で2番目に環境汚染を引き起こしていいると言われているほど、地球に負荷を与えることが懸念されています。
問題になっているのは「大量生産」「大量消費」「大量廃棄」の社会システム。ファストファッション台頭により衣類の消費量は年々増え、それに伴いひとりあたりの衣類の排気量も増えてしまっています。見関係ないように思えますが、これが地球環境に大きな影響を及ぼします。
年を追うごとに深刻化している地球温暖化。一着の服を作るには製造から輸送、調達、販売、回収、廃棄に至るまでにたくさんのエネルギーが消費されるとともに二酸化炭素が発生します。さらに衣服を作る過程や廃棄焼却処分で生じる温室効果ガスや汚染水。こうした背景を踏まえ、ファッション性と地球環境保護の両立を目指し、サステナビリティを意識したブランドや企業が増加しています。
サステナブルであることがクールでオシャレだと消費者に訴えながらブランディングを図る企業も多く見られるようになってきました。たくさんの企業がサステナビリティを意識したこともあり、素材に注目してより環境負荷の少ない製品を選ぶことが身近になりつつあります。その例をご紹介します。
従来、コットンの栽培には大量の農薬が使用され、人体や環境に及ぼす影響が懸念されてきました。これに対し、オーガニックコットンは遺伝子組み換え種子、農薬、化学肥料を使わず栽培する人たちの健康や資金にも正当な配慮をしたうえで作られているコットンです。環境破壊や社会の歪みをなくすことに繋がります。
1枚のカシミアセーターを作るためには、4頭のヤギからとった繊維が必要でとても貴重です。手が届きやすいお手頃なカシミア製品を望む需要に応えるため、農家は飼育するヤギの数を増やし、これにより環境へ悪影響が生じることになりました。このようなことから企業は、カシミア混紡素材で作られて着なくなった製品などを集めて再利用。廃棄物の削減にも繋がりました。
回収したペットボトルや古着、工場などで発生した繊維くずから再生するためポリエステルの原料である石油資源の使用量を減らし、温室効果ガスの低減に繋がります。また、ポリエステルを含め化学繊維の多くには自然に分解されず洗濯や生地の製造工程で抜け落ちた繊維が海に流れ出し、海洋環境生物に被害を及ぼすことが懸念されています。
これら以外にも、購入した商品をメンテナンスしながら長く愛用することも大きな貢献になります。安いから、トレンドだからとやみくもに買うのではなく着心地の良さやシルエットの美しさなど、感覚的に満足できることを基準に選ぶのもいいかもしれません。これまでの消費型社会、経済の論理では地球はもたなくなると考えられてきているのです。
サステナブルな社会を実現するために、世界中の人々がともに立ち上がり、力を合わせてこの問題を解決していくことを模索し始めました。2015年に国際サミットでSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)が採択されたことで、サステナビリティへの関心がよりいっそう世界的に高まっています。
個人ひとりひとりがそれぞれの生活を見直して地球への負担を減らす意識を持つべき時代に突入。次世代を担う子供たちやその先の世代のために今できることは何か。環境や社会に優しい選択をまずは身近なところから始めてみてはいかがでしょうか?
海の生物が大量のプラスチックを食べてしまい死に至るケースが増えています。海に漂流するプラスチックの多くは陸で廃棄されたものが雨風によって海へ流れついたものです。きちんと分別していても突発的な悪天候で身の回りのプラスチック製品が飛ばされてしまいます。まずはお気に入りのマイボトルやマイバックを持ち歩きプラスチック製品の消費を控える。
日本では食べれるのに捨てられてしまう食品ロスが問題になってます。食材を使い切ること、食べ切る量だけ作る、注文する。今日からすぐにできることですね。
個人の力は小さなことかもしれませんが、ひとりひとりが意識を変え積極的に取り組むことで地球環境を維持していくことが可能です。
WILLWORKS0026