アパレル・ライフスタイル業界での転職にまつわる豆知識
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「ファッションテック」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。まだ聞きなれない方もいるかもしれませんが、実は「ファッションテック」は、すでに私たちの身近に存在している技術なのです。今回は、この 「ファッションテック」 についてご紹介します。
ファッションテックとは、ファッションとテクノロジーを掛け合わせた造語です。 テクノロジーを活用してファッション業界を活性化させることを目指した商品、サービスを生み出そうとする動きを指します。そのため一口にファッションテックと言っても、その言葉が指すものは広範囲にわたります。
身近な商品の例として、ウェアラブルデバイスである「AppleWatch」などのスマートウォッチがあげられます。また、「楽天市場」「メルカリ」「フリル」「Instagram」「LINE」などのアプリもファッションテックの一例です。他にも、アパレルの販路拡大や業務効率化、データ分析などのサービスもファッションテックが活用されています。
このように、ファッションとIT技術を駆使したサービス、取り組みは全てファッションテックといえます。
また、ファッションテックが注目される中、ファッション業界で必要になるのがデジタルリテラシーです。ファッション業界では、生産性、売上向上、品質維持など、あらゆる課題を抱えています。それらをIT技術によって解決しようとしている中で、ファッションに関するスキルだけでなく、デジタルリテラシーが求められているのです。
昨今ファッション業界全体で問題になっているのは、人口減少です。ただ販売するのではなく、テクノロジーを使ったBtoB、BtoC、CtoCのどのプラットフォームでも、ファッションテックは世界的に拡大傾向です。私たちの身の周りにも実はたくさんのファッションテックが存在していますが、その中から代表的なものをご紹介します。
繊維センサーの開発などによって、服のデジタルデバイス化が本格的に進んできています。デジタルプリントに代表される、生産ロットの制約に縛られない、よりパーソナルな対応を実現したファブリックの生産が広まっています。そのため、ファッションの生産が今までよりも簡単になるだけでなく、商品ロスの削減にもつながります。
今までアパレルのECではできなかった試着を、バーチャルで済ませる事を可能とするサービスです。例えば「バーチャサイズ(VIRTUSIZE)」は商品サイズをユーザーが所有する好みのサイズ感のアイテムと比較できます。自身のシルエットをスマホ上に作り、欲しい商品の試着がスマホ上で行えます。
ショップ店員やおしゃれな人のコーディネートをメディア的に取り上げたり、プロのスタイリストからアドバイスをもらえたり、AIがレコメンドしてくれたりと、種々のアプローチでスタイリングを提案してくれます。
また現在はSNSの普及が進み、Instagramのインスタライブに代表されるような、ブランド側のコーディネート提案やユーザーが気軽にスタイリングの相談などができるライブ配信も広がっています。
毎月決められた金額を支払い、服やアクセサリーをレンタルできるサービスです。
国内では高級ブランドをシェアして使用する定額サービスの「ラクサス」(Laxus)などがあります。
次に、今後注目の最新ファッションテックをご紹介します。
これまでゴーグルをつけて利用するVRというと、上下左右や前後など、首をどの方向に向けても、その方向の景色が見られる360度全天球画像(あるいはGoogle社の表記でいうVR360)が主流でした。これに対してVR180では、その半分、前方向しか見渡すことができません。その代わりに、前に広がる映像を2つのカメラで撮影しているので、実際の目で見ているような遠近感や立体感を楽しむことができ、より臨場感のあるリアルな映像を再現できるというわけです。今後は、自宅にいながら実際の店舗で買い物をしているような体験が可能になるかもしれません。また、既にYouTube VRにはVR180動画を検索する機能も備わっており、その効果はOculus Goなどのゴーグルでも十分味わうことができるため、今後活用の幅が広がっていくでしょう。
USDZとは、ARファイルの配信の一つです。最近のアップル社の商品は、同社の商品ホームページに「ARを使って<商品名>を見てみよう」というコーナーが設けられており、実物大の商品映像が現れます。カメラを近づけると、商品の素材感などかなりリアルに近いものが見られるのですが、これはアップル社がピクサー社と提案しているUSDZというARコンテンツを配布するためのファイルフォーマットで実現しています。公式ホームページのリンクをタッチすると、商品の3D映像がUSDZというファイルでiPhone上にダウンロードされ、iPhone内のARビューアーが起動する仕組みになっています。これは、例えばECで販売している商品を、実際に部屋に置いた時にどのように見えるかを実物大で確認したり、ディテールを確認する上でも重要な技術といえます。また、USDZ自体はオープンソース技術なので今後、利用者が増えればAndroidでも利用可能になり、ファッション業界にも応用される可能性があるでしょう。
出典:FASHIONSNAP.COM https://www.fashionsnap.com/article/postcorona-05-nobi/
今後、ファッション業界で重要になってくるポイントとして、「パーソナライズ」があげられます。ファッション業界に限らず、あらゆる業界において注目のワードですが、ビッグデータ、AIの活用等によって個人の趣味趣向を導き出すパーソナライゼーションが可能になってきました。 Eコマースの流れを見ても、導入当初は単に「ECを使った洋服の販売」だったものが、「ビジュアル表現やコーディネートで販売促進する」といったものに変化してきました。さらに最近では、次の変化としてブランド側からのアプローチだけでなく、ユーザーからの積極的なコミュニケーションも可能になり、よりパーソナルな対応ができるようになりました。IT技術が更に進化することで、パーソナライズのファッションテックは実現可能になります。
出典:リカイゼン https://rekaizen.com/article/detail/business-system/11319
今後、アパレル業界で求められる人材もITの活用によって変化していくでしょう。実際に近年のアパレル業界の求人は、IT・デジタル分野の職種が年々増加傾向にあります。アパレル業界は既存の洋服を売るだけではなく、IT技術を駆使することでよりパーソナルなサービスを提供できるようになります。さらに物流や生産も大きく変わり、今までのアパレル業界には無かった職種も今後幅広く増えていくでしょう。
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